ものごとを整理して考えるとき、含むか含まれないかという関係をはっきりさせるのは大切。
数学ではこの含むか含まれないかという関係を部分集合として表す。

集合\(A\)と集合\(B\)について、\(A\)のすべての要素が\(B\)に含まれているとき、\(A\)は\(B\)の部分集合。
例えば、 \[A=\{1,2\}\] \[B=\{1,2,3\}\] のとき、\(A\)の要素はすべて\(B\)に含まれているので、\(A\)は\(B\)の部分集合。

\(A⊂B\)は\(B⊃A\)とも表せる。
\(A\)自身も\(A\)の部分集合であり、 \[A⊂A\] となる。
覚え方は…まぁ、要素のときと同じで、記号\(⊂\)はボンボン帽子。
ボンボン帽子を被ったらボンボンはその人の一部になるみたいなイメージでいいんじゃないかな。

ボンボンはその人の一部、部分集合みたいな。

ここでよく混同されるのが「\(⊂\)」と「\(∈\)」の違い。
・\(∈\)は要素と集合の関係
・\(⊂\)は集合と集合の関係
という違いがある。

\(A\)と\(B\)の要素が全く同じとき、 \[A=B\] と表し、\(A⊂B\)かつ\(B⊂A\)が成り立つ。
高校数学では、\(A⊂B\)は同時に\(A=B\)が成り立つとされている。

☆記号の由来
「\(⊂\)」という記号は、フランス語の\(contient\)(含まれている)の頭文字「\(C\)」が由来。また、「\(⊂\)」が使われる前は「<」「>」が使われていたところ、集合と区別するため自然と「\(⊂\)」になったともされている。

より厳密な区別をするために、上のような記号も使われることがある。
「こんなのもあるんだ~」程度で、とりあえずは覚えなくていいかも。
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範囲がはっきりしているものの集まり | |
集合をつくっている1つ1つのもの | |
集合と集合の包含関係 | |
\(A\)は\(B\)に含まれる \(B\)は\(A\)を含む |
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\(A\)のすべての要素が\(B\)に含まれるとき、\(A\)は\(B\)の部分集合ということができ、\(A⊂B\)と書く。
\(A\)は\(B\)に包含されているということ。
「\(∈\)」は要素と集合、「\(⊂\)」は集合と集合の関係を表すことだけでも覚えておきたい。