不等式の問題で「式の値の範囲」を問われることがある。
不等式の性質を使うことで、「式の値の範囲」を答える問題を解くことができる。
合わせて不等式の計算に使える法則も確認する。
とりあえず、どんな感じで問題に「式の値の範囲」が出てくるのか見てみる。
「式の値の範囲」を問われる問題はこんな感じ。
不等式の性質を使って与式を変形させ、問われている式と同じ形にすると、
問われている式の値の範囲を求めることができる。
とりあえず、不等式の性質が大体こんな感じだったということを見返しておく。
2つの実数a,bの関係について、「a>b」「a=b」「a<b」のどれか一つの関係だけが成り立つ。
まずは、2つの値の大小を確認するために、
与式の左側に注目した場合と、
与式の右側に注目した場合とで考えていく。
こんな感じ。
次に、不等式の性質1.を使って問の式と合わせる。
最後に、左側の式と右側の式を一つにまとめる。
これが答え。
これで式の値の範囲を求めることができた。
これが不等式の式の値の範囲。
右と左でやってることは同じだから、
まとめて一つの不等式の中で計算することもできる。
こんな感じ。
こっちの方が計算は速い。
両方できるようになっておいた方が良い。
不等式の性質2.を使って(1)と同じ要領で解いていく。
こんな感じ。
これが答え。
これで式の値の範囲を求めることができた。
これも(1)と同じように、
まとめて一つの不等式の中で計算することができる。
こっちの方が計算は速い。
両方できるようになっておいた方が良い。
(3)から少しだけ難しくなる。
まずは、与式の「x」について見ていき、問の式と合わせる。
次に、与式の「y」について見ていき、①の式と合わせる。
最後に式を一つにまとめる
こんな感じ。
これが答え。
これで式の値の範囲を求めることができた。
このことから、次の法則を導き出すことができる。
マイナスの式がプラスの式と少し違うのは、マイナスを掛けて符号が反転した状態で式を合わせたため。
この法則を使えば、(3)も比較的楽に計算することができる。
こんな感じ。
両方できるようになっておいた方が良い。
さっきの法則を使ってこの問題も解くことができる。
まずは、与式の「x」について見ていき、問の式と合わせる。
次に、「y」の方は(2)の答えを持ってくる。
ここで、
なので、
これが答え。
こんな感じに計算することができる。
不等式の性質を知っておくことでいろんな問題に対処することができる。
不等式の性質を応用した不等式の法則
マイナスの式がプラスの式と少し違うのは、マイナスを掛けて符号が反転した状態で式を合わせたため。
何はともあれ、まずは不等式の性質を知っておく必要がある。
その上で、問題を解いた結果として不等式の式の値の範囲を求めることができる。
不等式の性質を応用したやり方を知っておけば、
その場に合ったやり方を選ぶことができる。
マイナスを掛けたときに符号が変わることは、忘れてはいけない。
不等式をグラフで表すときに「領域」っていうのが出てくる。
「領域」っていうのはなんとなく「集合」という感覚。
それぞれ違う意味があるのかもしれないし、もしかしたら同じ意味なのかもしれない。
「範囲」と「領域」と「集合」の違いはそのうち明確に区別できればいいな。