判別式は2次方程式でしか使えない

2次方程式の実数解の個数は判別式を使うことで求めることができる。
でも判別式が使えないときっていうのがある。

判別式が使えない…?

判別式を使う問題と一緒に見てみよう。

判別式を使う問題

ここですぐ思いつくのが判別式を使った

\[D=0\] となる重解パターン。
なので、
\(D=0\)から\(16-4a(a-3)=0\)と式を立てて~

ってやると、

間違える

まず注目すべき箇所は「ただ1つの実数解をもつ」ではなく、「方程式」のところ。

2次方程式ではなく、方程式となっている。
つまり、\(x^{2}\)の係数\(a\)が\(0\)となる場合も考えなきゃいけない。
\(x^{2}\)の係数が\(0\)ということは、2次方程式ではなく1次方程式となる。
2次方程式から導き出されている解の公式1次方程式では使用できず
解の公式から導き出されている判別式は当然に使用不可となる。
つまり、判別式は2次方程式以外の方程式では使い物にならない。
ポイント
判別式\(D=b^{2}-4ac\)は、

2次方程式でしか使えない

なので、ただ1つの実数解をもつことを、
ⅰ)\(a=0\)
ⅱ)\(a≠0\)
の2パターンで場合分けして、その上で問題に答えなきゃいけない。
ので、場合分けして考えてみる。

ⅰ)a=0のとき

方程式\(ax^{2}+4x+a-3=0\)に\(a=0\)を代入して1次方程式を解いてみる。
これで、
\(a=0\)のとき\(x=\frac{3}{4}\)
という、ただ1つの実数解をもつということが分かった。

ⅱ)a≠0のとき

\(a≠0\)のとき、判別式を使った\(D=0\)となる重解パターンを考える。
判別式\(D=b^{2}-4ac\)より、

等式の性質より\(a=-1\)または\(a=4\)ということが分かる。

ここで、方程式\(ax^{2}+4x+a-3=0\)に\(a=-1\)と\(a=4\)をそれぞれ代入して、
ただ1つの実数解をもつことを確認する。

\(a=-1\)のとき

等式の性質より\(x=2\)
という、ただ1つの実数解をもつということが分かった。

\(a=4\)のとき

等式の性質より\(x=-\frac{1}{2}\)
という、ただ1つの実数解をもつということが分かった。

問題に答える

もう一度問題を確認してみると、定数\(a\)の値を答えなきゃいけない。
なので、\[a=-1,0,4\]これが答え。

定義を知る

判別式は2次方程式\(ax^{2}+bx+c=0\)における実数解の個数を判別するときに使える。

等式の性質も知っておくと良き。

まとめ

判別式は2次方程式の時でないと使えない

これは覚えておきたい。

問題はサラッと読み流しがち。
特に文章問題はサラサラと読み流して、式にばかり目が奪われる。
そのサラサラ読みの中に大事なことが書かれていたりする。
そして計算をし終わった後に、「何を答えればいいんだっけ?」ってなりがち。
大事な単語を見落とさず、何を答えればいいのかというゴールを見失わないようにしなきゃいけない。
それもこれも、問題の数をこなしていけば身に付く。

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