倍数をつくる順列|倍数の判定を利用した考え方

【アイキャッチ】倍数をつくる順列|倍数の判定を利用した考え方

数字を並べて整数を作る問題では、条件を満たさなければならない部分から先に決めると考えやすい。
倍数を作る順列では、倍数の判定方法を利用して条件に合う数字や並べ方を絞り込むことがポイントになる。

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2、4、5、8、10の倍数

下1桁、下2桁、下3桁に注目して倍数を判定できることを表した画像
2、4、5、8、10の倍数には、下1桁や下2桁、下3桁に注目して判定できるという共通点がある。
\(0\)を含む場合には、先頭に\(0\)を置けないという別の条件も出てくる。

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2、5、10の倍数

下1桁に注目して2,5,10の倍数を判定できることを表した画像
2、5、10の倍数は、一の位(下1桁)に注目することで判定でき、それぞれ
  • 2の倍数は一の位が偶数
  • 5の倍数は一の位が\(0\)または\(5\)
  • 10の倍数は一の位が\(0\)
となる。
数字を並べて2、5、10の倍数をつくる場合は、まず一の位に置く数字を決めると考えやすい。
例えば、\(1,2,3,4,5\)の5個の数字から異なる3個を選んで3桁の整数をつくる場合を考える。 2の倍数にするには、一の位は\(2,4\)で2通り。
百の位は残った4個の数字から選ぶので4通り。
十の位は残った3個の数字から選ぶので3通り。
よって \[2×4×3=24\] となり24通り。
5の倍数にするには、一の位は\(5\)の1通り。
百の位は残った4個の数字から選ぶので4通り。
十の位は残った3個の数字から選ぶので3通り。
よって \[1×4×3=12\] となり12通り。

4の倍数

下2桁に注目して4の倍数を判定できることを表した画像
4の倍数は、下2桁が4の倍数になっている。
数字を並べて4の倍数をつくる場合は、まず十の位と一の位の並べ方から決めると考えやすい。
例えば、\(1,2,3,4,5\)の5個の数字から異なる3個を選んで3桁の4の倍数をつくる場合を考える。
下2桁が4の倍数になる並べ方は、 \[12,24,32,52\] の4通り。
百の位は残った3個の数字から選ぶので3通り。
よって \[4×3=12\] となり12通り。

8の倍数

下3桁に注目して8の倍数を判定できることを表した画像
8の倍数は、下3桁が8の倍数になっている。
数字を並べて8の倍数をつくる場合は、まず百の位と十の位と一の位の並べ方から決めると考えやすい。
例えば、\(1,2,3,4,5\)の5個の数字から異なる4個を選んで4桁の8の倍数をつくる場合を考える。
下3桁が8の倍数になる並べ方は、 \[152,312,352,432,512\] の5通り。
千の位は残った2個の数字から選ぶので2通り。
よって \[5×2=10\] となり10通り。

2、4、5の倍数を作ってみる

\(1,2,3,4,5\)から異なる3個で を作る

数字を選ぶ
偶数にするには、一の位に偶数を置く
一の位に置けるのは 2・4 の2通り
一の位 2通り
×
残り2桁
\({}_4P_2\)
\(4\times3=12\)通り
下2桁 4通り
×
百の位
3通り
残った3個から1個を選ぶ
一の位 1通り
×
残り2桁
\({}_4P_2\)
\(4\times3=12\)通り
\(2\times{}_4P_2 =2\times4\times3 =24\)
24通り
\(4\times3=12\)
12通り
\(1\times{}_4P_2 =4\times3 =12\)
12通り

3、9の倍数

各位の数字の和に注目して倍数を判定できることを表した画像
3、9の倍数には、各位の数字の和に注目して判定できるという共通点がある。
\(0\)を含む場合には、先頭に\(0\)を置けないという別の条件も出てくる。

3の倍数

各位の数字の和に注目して3の倍数を判定できることを表した画像
3の倍数は、各位の数字の和が3の倍数になっている。
数字を並べて3の倍数をつくる場合は、まず数字の和が3の倍数になる組み合わせから決めると考えやすい。
例えば、\(1,2,3,4,5\)の5個の数字から異なる3個を選んで3桁の3の倍数をつくる場合を考える。
数字の和が3の倍数になる組み合わせは \[\{1,2,3\},\{1,3,5\},\{2,3,4\},\{3,4,5\}\] の4通り。
それぞれの3個の数字の並べ方は、 \[3!=6\] となり6通り。
4通りの組み合わせそれぞれについて、6通りの並べ方があるので \[4×6=24\] となり24通り。

9の倍数

各位の数字の和に注目して9の倍数を判定できることを表した画像
9の倍数は、各位の数字の和が9の倍数になっている。
数字を並べて9の倍数をつくる場合は、まず数字の和が9の倍数になる組み合わせから決めると考えやすい。
例えば、\(1,2,3,4,5\)の5個の数字から異なる3個を選んで3桁の9の倍数をつくる場合を考える。
数字の和が9の倍数になる組み合わせは \[\{1,3,5\},\{2,3,4\}\] の2通り。
それぞれの3個の数字の並べ方は、 \[3!=6\] となり6通り。
2通りの組み合わせそれぞれについて、6通りの並べ方があるので \[2×6=12\] となり12通り。

3、9の倍数を作ってみる

\(1,2,3,4,5\)から異なる3個で を作る

数字を選ぶ
3の倍数は各位の数字の和が3の倍数
数字の組合せは (1,2,3),(1,3,5),(2,3,4),(3,4,5) の4通り
選んだ数字の和
数字の組合せ 4通り
×
3個を並べる
\(3!\)
\(3!=3\times2\times1=6\)通り
数字の組合せ 2通り
×
3個を並べる
\(3!\)
\(3!=3\times2\times1=6\)通り
\(4\times3! =4\times3\times2\times1 =24\)
24通り
\(2\times3! =2\times3\times2\times1 =12\)
12通り

6、12の倍数

他の倍数の判定方法を組み合わせて倍数を判定できることを表した画像

6や12の倍数では、複数の倍数判定を組み合わせる。

6の倍数

2の倍数と3の倍数の判定方法を組み合わせて6の倍数を判定できることを表した画像
6の倍数は、2の倍数かつ3の倍数になっている。
つまり、一の位が偶数で、各桁の数字の和が3の倍数という2つの条件を同時に満たす必要がある。
例えば、\(1,2,3,4,5\)の5個の数字から異なる3個を選んで3桁の6の倍数をつくる場合を考える。
まず数字の和が3の倍数になる組み合わせは \[\{1,2,3\},\{1,3,5\},\{2,3,4\},\{3,4,5\}\] の4通り。
この中から、一の位を偶数にできる並び方だけを考える。
  • \(\{1,2,3\}\)の一の位は\(2\)の1通りで残りは\({}_2P_1\)通りなので\(1×{}_2P_1=2\)通り
  • \(\{1,3,5\}\)は偶数を含まないので\(0\)通り
  • \(\{2,3,4\}\)の一の位は\(2,4\)の2通りで残りは\({}_2P_1\)通りなので\(2×{}_2P_1=4\)通り
  • \(\{3,4,5\}\)の一の位は\(4\)の1通りで残りは\({}_2P_1\)通りなので\(1×{}_2P_1=2\)通り
それぞれの組み合わせから作る場合は重複しないので、和の法則より \[2+0+4+2=8\] となり8通り。

12の倍数

3の倍数と4の倍数の判定方法を組み合わせて12の倍数を判定できることを表した画像
12の倍数は3の倍数かつ4の倍数になっている。
つまり、各桁の数字の和が3の倍数で、下2桁が4の倍数という2つの条件を同時に満たす必要がある。
例えば、\(1,2,3,4,5\)の5個の数字から異なる3個を選んで3桁の12の倍数をつくる場合を考える。
まず数字の和が3の倍数になる組み合わせは \[\{1,2,3\},\{1,3,5\},\{2,3,4\},\{3,4,5\}\] の4通り。
この中から、下2桁を4の倍数にできる組み合わせだけを考える。
  • \(\{1,2,3\}\)の組み合わせで下2桁が4の倍数になるのは\(312,132\)の2通り
  • \(\{1,3,5\}\)の組み合わせで下2桁は4の倍数にならないので0通り
  • \(\{2,3,4\}\)の組み合わせで下2桁が4の倍数になるのは\(324,432\)の2通り
  • \(\{3,4,5\}\)の組み合わせで下2桁は4の倍数にならないので0通り
それぞれの組み合わせから作る場合は重複しないので、和の法則より
\[2+0+2+0=4\] となり4通り。

6、12の倍数を作ってみる

\(1,2,3,4,5\)から異なる3個で を作る

数字を選ぶ
6の倍数は3の倍数かつ2の倍数
数字の組合せは (1,2,3),(2,3,4),(3,4,5) の3通り
選んだ数字の和
6の倍数になる並べ方
\((1,2,3)\) → \(132,312\) の2通り
\((2,3,4)\) → \(234,324,342,432\) の4通り
\((3,4,5)\) → \(354,534\) の2通り
\(2+4+2=8\)
8通り
12の倍数になる並べ方
\((1,2,3)\) → \(132,312\) の2通り
\((2,3,4)\) → \(324,432\) の2通り
\(2+2=4\)
4通り

例題

「例題」という文字が書かれた画像。
横にした鉛筆を貫通するようなイラストが添えてある。

例題を解きながら、倍数をつくる順列の考え方を確認する。

倍数をつくる順列の考え方を確認する例題の画像

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(1)5の倍数

倍数をつくる順列の考え方を確認する例題の(1)を強調した画像
\(0,1,2,3,4,5,6\)の7個の数字から4桁の5の倍数を作る。
5の倍数は一の位が\(0\)または\(5\)なので、
  • 一の位が\(0\)のとき
  • 一の位が\(5\)のとき
で場合分けをして考える。

・一の位が\(0\)のとき
一の位は\(0\)の1通り。
千・百・十の位は残りの6個の数字から3個選んで並べるので\({}_6P_3\)通り。
それぞれの場合に対して次の場合があるので、積の法則より \[{}_6P_3×1=6×5×4×1=120\] となり120個

・一の位が\(5\)のとき
一の位は\(5\)の1通り。
千の位は\(0\)以外の5個の数字から選ぶので5通り。
百・十の位は残りの5個の数字から2個選んで並べるので\({}_5P_2\)通り。
それぞれの場合に対して次の場合があるので、積の法則より \[5×{}_5P_2×1=5×5×4×1=100\] となり100個

一の位が\(0\)のときと一の位が\(5\)のときは、同時には起こらないので、和の法則より
\[120+100=220\] よって
220個
これが答え。

5の倍数を作ってみる

① 一の位を決める ② 残りの桁を決める ③ 順列にまとめる
0、1、2、3、4、5、6の7個の数字から異なる4個を選んで、 4桁の5の倍数を作るとき、何個できるか。
5の倍数は「一の位が0または5」
まず、 一の位05か決める。

(2)3の倍数

倍数をつくる順列の考え方を確認する例題の(2)を強調した画像
\(0,1,2,3,4,5,6\)の7個の数字から4桁の3の倍数を作る。
3の倍数は、各位の数字の和が3の倍数になる。
各位の数字の和が3の倍数になる組み合わせは \[\{0,1,2,3\},\{0,1,2,6\},\{0,1,3,5\},\{0,1,5,6\}\] \[\{0,2,3,4\},\{0,2,4,6\},\{0,3,4,5\},\{0,4,5,6\}\] \[\{1,2,3,6\},\{1,2,4,5\},\{1,3,5,6\},\{2,3,4,6\},\{3,4,5,6\}\] の13通り。
ここで
  • \(0\)を含む組み合わせ
  • \(0\)を含まない組み合わせ
に分けて考える。

・\(0\)を含む組み合わせ
\(0\)を含む組み合わせは \[\{0,1,2,3\},\{0,1,2,6\},\{0,1,3,5\},\{0,1,5,6\}\] \[\{0,2,3,4\},\{0,2,4,6\},\{0,3,4,5\},\{0,4,5,6\}\] の8通り。
先頭には\(0\)を置けないので、千の位は\(0\)以外の3通り。
百・十・一の位は残りの3個の数字を並べるので\(3!\)通り。
それぞれの場合に対して次の場合があるので、積の法則より \[8×3×3!=8×3×3×2×1=144\] となり144個

・\(0\)を含まない組み合わせ
\(0\)を含まない組み合わせは \[\{1,2,3,6\},\{1,2,4,5\},\{1,3,5,6\},\{2,3,4,6\},\{3,4,5,6\}\] の5通り。
異なる4個の数字を1列に並べる順列の総数なので\(4!\)通り。
それぞれの場合に対して次の場合があるので、積の法則より \[5×4!=5×4×3×2×1=120\] となり120個

\(0\)を含むときと\(0\)を含まないときは同時に起こらないので、和の法則により \[144+120=264\] よって
264個
これが答え。

(3)4の倍数

倍数をつくる順列の考え方を確認する例題の(3)を強調した画像
\(0,1,2,3,4,5,6\)の7個の数字から4桁の4の倍数を作る。
4の倍数は、下2桁が4の倍数になる。
\(0,1,2,3,4,5,6\)から異なる2個の数字を使って表せる、下2桁が4の倍数となる並べ方は \[04,12,16,20,24,32,36,40,52,56,60,64\] の12通り。
ここで
  • 下2桁に\(0\)を含む場合
  • 下2桁に\(0\)を含まない場合
に分けて考える。

・下2桁に\(0\)を含む場合
下2桁が\(0\)を含むのは \[04,20,40,60\] の4通り。
千・百の位は残りの5個の数字から2個選んで並べるので\({}_5P_2\)通り。
それぞれの場合に対して次の場合があるので、積の法則より \[{}_5P_2×4=5×4×4=80\] となり80個

・下2桁に\(0\)を含まない場合
下2桁に\(0\)を含まないのは \[12,16,24,32,36,52,56,64\] の8通り。
先頭には\(0\)を置けないので、千の位は\(0\)以外の4通り。
百の位は残りの4個の数字から選ぶので4通り。
それぞれの場合に対して次の場合があるので、積の法則より \[8×4×4=128\] となり128個

下2桁が\(0\)を含む場合と\(0\)を含まない場合は同時に起こらないので、和の法則により \[80+128=208\] よって
208個
これが答え。

定義を知る

場合の数
ある事柄について、起こりうるすべての場合を、もれなく、重複することなく数え上げること
順列
いくつかのものを、順序をつけて1列に並べる配列
積の法則
それぞれの場合に対して次の場合があるとき、掛けて数える考え方
和の法則
同時には起こらない場合を足して数える考え方
\(_nP_r\)
異なる\(n\)個のものの中から\(r\)個を選んで1列に並べる順列の総数 \[_nP_r=n×(n-1)×(n-2)×\cdots×(n-r+1)\] \[_nP_r=\frac{n!}{(n-r)!}\]

まとめ

倍数をつくる順列では、倍数の判定方法を利用して条件に合う並びを絞り込むことが重要になる。
2、5、10の倍数をつくる問題では、一の位に注目する。
4の倍数は下2桁、8の倍数は下3桁に注目する。
3や9の倍数は、各位の数字の和に注目する。
条件を満たす数字や位置を決めた後、残った部分を順列として数えるという流れが基本的な考え方になる。
ただ公式を使うのではなく、どこに条件をかければ数えやすいかを考えることが大事。

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