順列では、並べるものに条件がつくと、ただ順番に並べるだけでは数えにくくなることがある。
隣り合う・隣り合わない・両端の順列では、条件に合わせて並べ方を考えることがポイントになる。
隣り合う場合は、条件のあるものをひとまとまりとして考える。
隣り合わない場合は、全体から条件に反する場合を引いたり、すき間を利用したりする。
両端に置く場合は、条件のある位置を先に決める。

隣り合うものがある場合は、隣り合うものをひとまとまりとして考えると数えやすい。
例えば、\(A,B,C,D,E\)の5人を1列に並べるとき、\(A\)と\(B\)が隣り合う並べ方の数を考える。
\(A\)と\(B\)をひとまとまりとして
\(AB\)、\(C\)、\(D\)、\(E\)
と考えると、4個を1列に並べることを考えることになる。
異なる4個全てを1列に並べる順列の総数は\(4!\)通り。
ひとまとまりにした\(A\)と\(B\)は、異なる2個全てを1列に並べる順列の総数なので\(2!\)通り。
それぞれの場合に対して次の場合があるので、積の法則より
\[ 4!\times2!=4\times3\times2\times1\times2\times1=48 \]
となり、\(48\)通り。
こんな感じに、隣り合うものをひとまとまりとして数え、最後にそのまとまりの中の並び方を考えるという方法が基本になる。

隣り合わない場合は、全体から隣り合ってしまう場合を引く考え方と、すき間を利用する考え方がある。
全体から隣り合ってしまう場合を引く考え方は、
例えば、\(A,B,C,D,E\)の5人を1列に並べるとき、\(A\)と\(B\)が隣り合わない並べ方の数を考える。
5人を並べる並べ方は、異なる5人全員を1列に並べる順列の総数なので\(5!\)通り。
この中から、\(A\)と\(B\)が隣り合う場合を除けばよい。
\(A\)と\(B\)が隣り合う場合は、\(A\)と\(B\)をひとまとまりとして考える。
\(AB\)、\(C\)、\(D\)、\(E\)の4個を1列に並べるので\(4!\)通り。
ひとまとまりにした\(A\)と\(B\)は、2個を1列に並べるので\(2!\)通り。
よって
\[
5!-4!\times2!=120-48=72
\]
となり、\(72\)通り。
こんな感じに、「~しない」という条件では、条件に反する場合を考えて全体から引く方法が使える。
すき間を利用する考え方は、
例えば、\(A,B,C,D,E\)の5人を1列に並べるとき、\(A\)と\(B\)が隣り合わない並べ方の数を考える。
まず、\(A,B\)以外の\(C,D,E\)の3人の並べ方は\(3!\)通り。

と並べると、その間と両端に

という4つの○のすき間ができる。
\(A,B\)が隣り合わないためには、この4つのすき間から異なる2つを選び、そこに\(A,B\)を1人ずつ入れればよい。
ここで、4つのすき間を

①~④とする。
\(A,B\)を入れる2つのすき間を選び、その2つのすき間を順序をつけて1列に並べる。
例えば、
①③
と並べた場合は、①に\(A\)、③に\(B\)を入れる。
この\(A,B\)の入れ方は、4個のものから2個を選んで1列に並べる順列なので\({}_4P_2\)通り。
よって
\[
3!\times{}_4P_2=3\times2\times1\times4\times3=72
\]
となり、\(72\)通り。
\({}_4P_2\)を単に公式として使うのではなく、4つのすき間から2つを選んで順序をつけ、その順番を\(A,B\)を入れる場所に対応させていると考えたい。

両端に置く条件がある場合は、条件のある位置を先に決めると考えやすい。
例えば、\(A,B,C,D,E\)の5人を1列に並べるとき、\(A\)と\(B\)を両端に置く並べ方の数を考える。
両端である左端と右端の2か所に\(A,B\)の2人を並べるのは、異なる2個を1列に並べる順列と同じ。
異なる2個を1列に並べる順列の総数は\(2!\)通り。
残った\(C,D,E\)の3人は、両端を除く3か所に1列に並べるので\(3!\)通り。
よって
\[
2!\times3!=2\times1\times3\times2\times1=12
\]
となり、\(12\)通り。
こんな感じに、条件のある位置を先に決め、残ったものを順列として数えるという考え方が基本になる。
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例題を解きながら、隣り合う・隣り合わない・両端の順列の考え方を確認する。


両端である左端と右端の2か所に、生徒3人のうち2人を並べる。
生徒は3人から2人を選んで1列に並べるので\({}_3P_2\)通り。
残った5人は、両端を除く5か所に並べるので\(5!\)通り。
それぞれの並べ方について、残った5人の並べ方があるので、積の法則より
\[
{}_3P_2\times5!=3\times2\times5\times4\times3\times2\times1=720
\]
となる。
よって、\(720\)通り。

生徒3人が隣り合わないようにするために、まず先生4人を1列に並べる。
先生4人の並べ方は\(4!\)通り。
■ ■ ■ ■
と並べると、その間と両端に
○■○■○■○■○
という5つの○のすき間ができる。
ここで、5つのすき間を
①■②■③■④■⑤
①~⑤とする。
生徒3人が隣り合わないためには、この5つのすき間から異なる3つを選び、そこに生徒を1人ずつ入れればよい。
5つのすき間から3つを選んで1列に並べる順列なので\({}_5P_3\)通り。
それぞれの並べ方について、生徒3人を入れる方法があるので、積の法則より
\[
4!\times{}_5P_3=4\times3\times2\times1\times5\times4\times3=1440
\]
となる。
よって、\(1440\)通り。

生徒3人のうち2人だけが隣り合うということは、隣り合う生徒のペアが1組あり、残りの1人はそのペアと隣り合わないということ。
隣り合う生徒のペアは、3人から2人を選んで1列に並べるので\({}_3P_2\)通り。
隣り合う生徒のペアと残りの1人が隣り合わないようにするために、まず先生4人を1列に並べる。
先生4人の並べ方は\(4!\)通り。
■ ■ ■ ■
と並べると、その間と両端に
○■○■○■○■○
という5つの○のすき間ができる。
ここで、5つのすき間を
①■②■③■④■⑤
①~⑤とする。
隣り合う生徒のペアと残りの1人が隣り合わないようにするためには、この5つのすき間から異なる2つを選び、一方にペア、もう一方に残りの1人を入れればよい。
5つのすき間から2つを選んで1列に並べる順列なので\({}_5P_2\)通り。
それぞれの並べ方について、先生4人の並べ方があり、また生徒3人のうち2人をペアにする方法があるので、積の法則より
\[
{}_3P_2\times4!\times{}_5P_2
=3\times2\times4\times3\times2\times1\times5\times4
=2880
\]
となる。
よって、\(2880\)通り。
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| 場合の数 | ある事柄について、起こりうるすべての場合を、もれなく、重複することなく数え上げること |
| 順列 | いくつかのものを、順序をつけて1列に並べる配列 |
| 積の法則 | それぞれの場合に対して次の場合があるとき、掛けて数える考え方 |
| 和の法則 | 同時には起こらない場合を足して数える考え方 |
| \({}_nP_r\) | 異なる\(n\)個のものの中から\(r\)個を選んで1列に並べる順列の総数 \[ {}_nP_r=n\times(n-1)\times(n-2)\times\cdots\times(n-r+1) \] \[ {}_nP_r=\frac{n!}{(n-r)!} \] |
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隣り合う・隣り合わない・両端の順列では、条件に合わせて並べ方を考えることが重要になる。
隣り合う問題では、条件のあるものをひとまとまりとして考える。
隣り合わない問題では、全体から隣り合う場合を引くという考え方が使える。
複数のものを隣り合わないようにする場合は、すき間を利用して考えることができる。
両端に置く問題では、条件のある位置を先に決める。
条件を満たす並べ方を決めた後、残った部分を順列として数えるという流れが基本的な考え方になる。
ただ公式を使うのではなく、条件をどのように置き換えると数えやすいかを考えることが大事。
すうがくのいえ 
