順列ってなに?nPrの計算のやり方

【アイキャッチ】順列ってなに?nPrの計算のやり方

場合の数では、並べ方は何通りあるかを考える問題がよく出てくる。
例えば、

  • 3人を1列に並べる方法は何通りか
  • 4人の中から3人を選んで並べる方法は何通りか
といった問題。
このような問題では「順列」という考え方を使う。
また、順列を理解するために「階乗」という計算方法も知っておきたい。
順列とは何か、階乗とは何か、そして\(_nP_r\)の計算方法について確認していく。

順列ってなに?

A,B,Cについて訝しい顔をする人の画像
順列とは、いくつかのものを、順序をつけて1列に並べる配列のこと。
例えば、\(A,B,C\)の3人が1列に並ぶときの並び方は
  • \(ABC\)
  • \(ACB\)
  • \(BAC\)
  • \(BCA\)
  • \(CAB\)
  • \(CBA\)
の6通り。
こんな感じに、順序をつけて1列に並べることを順列って呼ぶ。

階乗ってなに?

n!について訝しい顔をする人の画像
階乗とは、1からある数までの全ての自然数の積のこと。
記号「\(!\)」で表し、大抵は大きい数から順番に\(1\)まで掛けていくように書いていく。
例えば、さっきの\(A,B,C\)の3人が1列に並ぶときの並び方は
A、B、Cの3人が1列に並ぶときの並び方を表した樹形図の画像
樹形図を見ると、1番目は3通りある。
また、そのそれぞれに対して、2番目は2通りある。
さらに、残った1人が3番目になるので、3番目は1通りとなる。
ここから、積の法則より \[3×2×1=6\] となる。
積が連続する自然数となっているので \[3×2×1=3!\] と表せる。
こんな感じに、\(1\)からある数までの自然数を続けて掛け合わせる計算を簡単に表すために階乗を用いる。
一般化すると、自然数\(n\)の階乗\(n!\)は、\(1\)から\(n\)までの全ての自然数の積となり \[n!=n×(n-1)×(n-2)×⋯×3×2×1\] と表すことができる。
また、\(n=0\)のとき \[0!=1\] となる。
これは、後で出てくる\(_nP_r\)の公式が成り立つようにするため。
\(10!\)まで示すと
  • \(0!=1\)
  • \(1!=1\)
  • \(2!=2×1=2\)
  • \(3!=3×2×1=6\)
  • \(4!=4×3×2×1=24\)
  • \(5!=5×4×3×2×1=120\)
  • \(6!=6×5×4×3×2×1=720\)
  • \(7!=7×6×5×4×3×2×1=5040\)
  • \(8!=8×7×6×5×4×3×2×1=40320\)
  • \(9!=9×8×7×6×5×4×3×2×1=362880\)
  • \(10!=10×9×8×7×6×5×4×3×2×1=3628800\)
こんな感じになる。
\(7!\)くらいまでは覚えておくと計算がかなり楽になる。

読み方は、「\(7!\)」であれば「\(7\)の階乗」と読む。
個人的には「\(7\)ビックリ」と呼んでいた。
記号「\(!\)」単体では「エクスクラメーションマーク」と呼んでいる。

合わせて読みたい

和の法則と積の法則ってなに?場合の数の基本ルール

nPrってなに?

nPrについて訝しい顔をする人の画像
いくつかのものを、順序をつけて1列に並べる配列のことを順列と呼ぶが、これは一部だけを並べる場合にも使う。
例えば、\(A,B,C,D\)の4人から3人を選んで1列に並ぶときの並び方は
A、B、C、Dの4人から3人を選んで1列に並ぶときの並び方を表した樹形図の画像
樹形図を見ると、1番目は4通りある。
また、そのそれぞれに対して、2番目は3通りある。
さらに、残った1人が3番目になるので、3番目は2通りとなる。
ここから、積の法則より \[4×3×2=24\] となる。
こんな感じに、「異なる\(n\)個のものの中から\(r\)個を選んで1列に並べる順列」の総数を \[_nP_r\] と表す。
\(_nP_r\)は「エヌピーアール」や「エヌパーアール」と読むことが多い。
また、「\(P\)の\(n,r\)(ピーのエヌアール)」と読むこともある。
\(P\)は「Permutation(順列)」の頭文字。
\(_nP_r\)は
  • 1番目のものは、\(n\)個の中から1つ選ぶので、選び方は\(n\)通り
  • 2番目のものは、既に選んだ1個を除いた残り\(n-1\)個の中から1つ選ぶので、選び方は\(n-1\)通り
  • 3番目のものは、既に選んだ2個を除いた残り\(n-2\)個の中から1つ選ぶので、選び方は\(n-2\)通り
  • \(\cdots\)
  • \(r\)番目のものは、既に選んだ\(r−1\)個を除いた残り\(n−(r−1)\)個の中から1つ選ぶので、選び方は\(n−(r−1)\)通り
それぞれの場合に対して次の場合があるので、「異なる\(n\)個のものの中から\(r\)個を選んで1列に並べる順列」の総数\(_nP_r\)は、積の法則より \[_nP_r=n×(n-1)×(n-2)×\cdots×(n-r+1)\] と表すことができ、\(n\)から始まって\(1\)ずつ小さい数の積が\(r\)個ある。
例えば、さっきの4人の中から3人を選んで1列に並べる順列の総数は
\(_4P_3=4×3×2=24\)通り
と表すことができ、\(4\)から始まって\(1\)ずつ小さい数の積が3個ある。
5人から3人を選んで1列に並べる順列の総数は
\(_5P_3=5×4×3=60\)通り
異なる7個のものから2個を選んで1列に並べる順列の総数は
\(_7P_2=7×6=42\)通り
\(r=n\)のとき、異なる\(n\)個のものすべてを1列に並べる順列の総数 \[_nP_n=n×(n-1)×(n-2)×⋯×3×2×1\] となり、これはさっきやった階乗\(n!\)と同じなので、 \[_nP_n=n!\] が成り立つ。

また、\(_nP_r\)は階乗を使って表すこともできる。
分子を階乗\(n!\)の形にするため、分母と分子に\((n-r)!\)を掛けると
nPrを式変形させる計算を示した画像
分子に注目すると、「\(1\)から\(n\)までの全ての自然数の積」になっている。
つまり、分子は\(n!\)なので \[_nP_r=\frac{n!}{(n-r)!}\] となる。
この式が\(r=n\)のとき \[_nP_n=\frac{n!}{(n-n)!}=\frac{n!}{0!}\] となり、\(_nP_n=n!\)が成り立つようにするととても便利になる。
そのため \[0!=1\] と定めている。
また、\(r=0\)のとき \[_nP_0=\frac{n!}{(n-0)!}=\frac{n!}{n!}\] となり、 \[_nP_0=1\] が成り立つ。
これは「1個も選ばない」という1通りになるということ。

例題

「例題」という文字が書かれた画像。
横にした鉛筆を貫通するようなイラストが添えてある。

例題を解きながら、順列の考え方を確認する。

順列の考え方を確認する例題の画像

(1)全員が1列に並ぶときの並び方

(1)を強調した画像

6人全員を1列に並べることを考える。

○を6個並べた画像

1番目に並ぶ人は6通りある。

6個並んだ○の一番左の○の下に6と書かれた画像

2番目に並ぶ人は残り5人の中から選ぶので5通り

6個並んだ○の左から二番目の○の下に5と書かれた画像

3番目に並ぶ人は残り4人の中から選ぶので4通り

6個並んだ○の左から三番目の○の下に4と書かれた画像

4番目に並ぶ人は残り3人の中から選ぶので3通り

6個並んだ○の左から四番目の○の下に3と書かれた画像

5番目に並ぶ人は残り2人の中から選ぶので2通り

6個並んだ○の左から五番目の○の下に2と書かれた画像

6番目に並ぶ人は残り1人の中から選ぶので1通り

6個並んだ○の一番右の○の下に1と書かれた画像

それぞれの場合に対して次の場合があるので、積の法則より

6個並んだ○の下に6×5×4×3×2×1=720と書かれた画像
\[6×5×4×3×2×1=720\] となるので
\(720\)通り
これが答え。

\(_nP_r\)を使うと、異なる6人全員を1列に並べる順列の総数なので \[_6P_6=6!=720\] よって
\(720\)通り
となる。

(2)委員長、副委員長、書記を選ぶときの選び方

(2)を強調した画像
委員長、副委員長、書記は役職が異なるため、誰をどの役職にするかを区別して考える必要がある。
例えば、「\(A\)が委員長、\(B\)が副委員長、\(C\)が書記」と「\(B\)が委員長、\(A\)が副委員長、\(C\)が書記」は別の場合として数える。
まず、委員長の選び方は6通り
3個並んだ○の一番左の○の下に6と書かれた画像

委員長が決まると、副委員長は残り5人の中から選ぶので5通り

3個並んだ○の左から二番目の○の下に5と書かれた画像

委員長と副委員長が決まると、書記は残り4人の中から選ぶので4通り

3個並んだ○の一番右の○の下に4と書かれた画像

それぞれの場合に対して次の場合があるので、積の法則より

3個並んだ○の下に6×5×4=120と書かれた画像
\[6×5×4=120\] となるので
\(120\)通り
これが答え。

\(_nP_r\)を使うと、異なる6人から3人を選んで1列に並べる順列の総数なので \[_6P_3=6×5×4=120\] よって
\(120\)通り
となる。

定義を知る

場合の数
ある事柄について、起こりうるすべての場合を、もれなく、重複することなく数え上げること
順列
いくつかのものを、順序をつけて1列に並べる配列
積の法則
それぞれの場合に対して次の場合があるとき、掛けて数える考え方
階乗
\(1\)から\(n\)までの全ての自然数の積\[n!=n×(n-1)×(n-2)×⋯×3×2×1\]
\(_nP_r\)
異なる\(n\)個のものの中から\(r\)個を選んで1列に並べる順列の総数 \[_nP_r=n×(n-1)×(n-2)×\cdots×(n-r+1)\] \[_nP_r=\frac{n!}{(n-r)!}\]

まとめ

順列では、順番を区別するかどうかが重要になる。
全員を並べる場合も、一部を選んで並べる場合も、考え方の基本は積の法則。
1番目、2番目、3番目と順番に考えていけば、自然と階乗や\(_nP_r\)の式が出てくる。
公式だけを覚えるのではなく、なぜ掛け算になるのかを意識しながら問題演習を進めていきたい。

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