方程式の中に絶対値が出てきたとき、単純に絶対値記号を外して計算するということはできない。
絶対値記号は、外すと「プラス」になるという性質がある。
この性質があるため、方程式の中に絶対値が出てきたとき、場合分けをして解かなければならない。

まず、「| |=正の数」の場合を考える。
絶対値の性質は、

なので、これを式と照らし合わせる。

こんな感じになる。
この「x≧-1」と「x< -1」の場合分けを使って解を求める。
順番に、まずは 「x≧-1」 から考えていく。

こんな感じになる。
ここで一旦、条件に合うかを確認する。
条件というのは 「x≧-1」 のこと。

この確認作業は忘れがちなので、忘れないようにしなきゃいけない。
次に 「x< -1」 を考えていく。

こんな感じになる。
ここで同じように、条件に合うかを確認する。
条件というのは 「x< -1」 のこと。

条件の確認作業を忘れずに。
答えは、

こんな感じ。

絶対値を含む方程式で、右辺が正の数の場合はこんな感じの法則が成り立つ。

この法則を頭に入れたうえで、右辺が正の数とは限らない場合を2パターン押さえておく。

この場合は、法則とかは考えず、場合分けをして考えなくてはいけない。
まずは、絶対値記号の中が「プラス」になる場合、

ここで条件の確認をする。

条件を満たすことが分かったので、一つの解を見つけることができた。
次に、絶対値記号の中が「マイナス」になる場合、

ここで条件の確認をする。

条件を満たさないということが分かったので、これは解にならない。
なので、今回の例題の不等式は、

これが解答になる。

絶対値が複数含まれている場合がある。
このときは、それぞれの絶対値に対して、
プラスになる場合とマイナスになる場合を考えなくてはいけない。

こんな感じ。
ここから、数字の大きいものから、場合分けしながら考えていく。

ここで条件の確認をする。

条件を満たすことが分かったので、一つの解を見つけることができた。
次に、

ここで条件の確認をする。

条件を満たさないということが分かったので、これは解にならない。
最後に、

ここで条件の確認をする。

条件を満たすことが分かったので、もう一つ解を見つけることができた。
なので、今回の例題の不等式は、

これが解答になる。

場合分けをするうえで、絶対値の性質を知っておく必要がある。
法則


場合分けはできるようになっておきたい。
そのあとに忘れがちな、条件の確認をするようにする。
この、
①場合分け
②条件の確認
の2つステップを踏むことでで、絶対値を含む方程式を解くことができる。
全部一気にしようとせずに、順番に一つ一つ確実に押さえていこう。
≪…絶対値…≫と、黄金比の方程式で、単位円から飛び出して[実数直線]に溶け込むのを[絶対値]で感じる・・・
x²-x-1=0
を二次方程式の解の公式を使って解くと,
x=(1±√(1−(−4)))/2=(1±√5)/2
この根の離れ方を実数直線(横(x)軸)での値は、
[0](原点)を基準にして計算すると
|(-√5+1)/2|+(1+√5)/2
=(√5-1)/2)+(1+√5)/2=√5
実数直線上での計算では、
((1+√5)/2)-(-√5+1)/2=√5
黄金比の方程式の解が実数直線(稠密・連続)に与する。