絶対値が何かを知るためには、まず数直線を知る必要がある。
まず、一本の直線を引き、基準の点Oを決める。
次に、基準の点Oに実数0を置き、単位の長さ(1)とプラスの向きを決める。
とりあえず右方向がプラスで。
適当にどっか点を置く。その点(ポイント)を「P」ってことにする。
この点Pが基準の点Oよりも右側にあって、
適当な長さ、例えばaという長さのとき、
その点Pは「実数a」で表すことができる。
こんな感じ。
もし、その点Pが左側にあったとき、
その点Pは「実数-a」で表すことができる。
これが数直線。
右方向がプラスであることは、普段は直線の右端を矢印にすることで表す。
こんな感じ。
今作った数直線を使うと、数直線上で基準の点Oから点Pの間の距離のことを、「実数aの絶対値」と呼ぶ。
つまり、絶対値は点と点との距離のこと。
これが絶対値の考え方。
絶対値の意味は点と点との距離ということが分かったけど、計算式の中で使うときはちょっと注意しなきゃいけない。
「絶対値」の本来の概念は、今数直線を描いて確認したように、点と点との距離だからプラスとかマイナスという数の領域的な概念はない。
でも、実際には計算中に、
こんな感じに | | という縦線の記号として絶対値が出てくる。
計算する以上、数に領域がなくては足したり引いたりできない。
なので、絶対値の記号を外すと基本的には「プラス」になる。
これが計算の中で出てくる絶対値。
本来、絶対値に数の領域的な概念はないけど、
計算の中で出てくる絶対値は、記号を外すとプラスになるという領域的な性質がある。
「計算の中で出てくる絶対値は、記号を外すとプラスになるという領域的な性質がある」と、今確認したばかりだけど、場合によってはマイナスを付けなければならない。
ボールを投げたとき、どこにボールが飛んで行ったか分からないことを想定して、「飛距離」をボールの位置から求めることを考える。
ボールの位置は「x」とおく。
マイナス側の位置にあるので、ボールの位置は0より小さいことが分かる。
ここで、絶対値記号を外すとどうなるか考える。
「絶対値の記号を外すとプラスになる」から、
記号の中がマイナスの場合、記号の中に(-1)を掛けなくてはいけない。
これが絶対値記号を外すとマイナスになるパターン。
絶対値記号の中がマイナスのとき、
絶対値記号の中に-1を掛ける。
実際に数字を入れて、-50mの位置にボールがあった場合、
最後はちゃんとプラスになるということが分かる。
絶対値を知る前に、数直線を知らなくてはならない。
数直線上で基準の点Oから点Pの間の距離のことを、「実数aの絶対値」と呼ぶ。
絶対値の由来は複素平面から来ているらしい。
とりあえず「絶対値は点と点との距離」って思っておけば問題なし。
ちなみに、
「相対」の対義語としての「絶対」と、
「決して・断じて」という「絶対」と、
「絶対」には二つの意味がある。
絶対値は「相対」の対義語としての「絶対」の意味。
≪…数直線上で基準の点Oから点Pの間の距離…≫を、数の言葉ヒフミヨ(1234)の『幻のマスキングテープ』の『刀札』模様で、自然数の進む方向が分かる【ヒ フ ミ ヨ イ ム ナ ヤ コ ト】の[ものさし]がある。
この[ものさし]は、[表][裏]があるが、透明な[ものさし]なら同じモノである。 数え始める方向を示す[ものさし]です。
10までの『刀札』のジグザグの始まりの向きが、数直線点[0]から右へ進むか左へ進むかを決める。
この[ものさし]は、右に進んだ時の素数と左に進んだ時の素数でジグザグ模様が完成する。
この物語の淵源は、2冊の絵本で・・・
すうがくでせかいをみるの
もろはのつるぎ (有田川町ウエブライブラリー)
≪…記号の中に(-1)を掛けなくてはいけない。…≫を、≪…絶対値は「相対」の対義語としての「絶対」の意味。…≫から、≪…まず数直線を知る必要がある。…≫について、[素数]風景を
[進み行く素数]=[ある既素数]+[ある既素数]-[1]
とすると≪…(-1)を掛けなくてはいけない。…≫を、実感できるとか・・・
令和6年4月に開設の岡潔数学体験館で、[数直線]の[見える化]で計算構造(+ ×)などの催しがあるといいなぁ~