2次関数におけるx軸との共有点の求め方

共有点ってなに?関数や図形が交わる点」で共有点が何なのか分かった。
今度は\(x\)軸との共有点の有無や座標を求めていく。

共有点の個数と座標

\(x\)軸との共有点は、\(y=0\)を満たす点となる。
2次関数\(y=ax^2+bx+c\)のグラフと\(x\)軸の共有点の個数は、2次方程式\(ax^2+bx+c=0\)の実数解の個数と同じになる。
2次方程式\(ax^2+bx+c=0\)の実数解の個数は、判別式\(D=b^2-4ac\)の符号で決まる。
2次関数\(y=ax^2+bx+c\)のグラフと\(x\)軸の共有点の\(x\)座標は、2次方程式\(ax^2+bx+c=0\)の実数解で求めることができる。
2次方程式の解き方は
①因数分解を使う
②解の公式を使う

の2通りある。
\(y=0\)を満たす点が、\(x\)軸との共有点なので、\(y\)座標は\(0\)となる。

合わせて読みたい

2次方程式とは?因数分解と解の公式の2通りで解く

因数分解から求める

2次関数\(y=ax^2+bx+c\)のグラフと\(x\)軸の共有点の\(x\)座標は、2次方程式\(ax^2+bx+c=0\)の実数解で求めることができる。
この実数解を求める方法の一つが因数分解
もし2次方程式が因数分解できる形なら、割と簡単に解を求めることができる。

例えば、2次関数\(y=x^2-4x+3\)のグラフと\(x\)軸の共有点の座標は2次方程式\(x^2-4x+3=0\)を解くことで求まる。
\(x^2-4x+3=0\)を因数分解するには、\((x+m)(x+n)\)の形で表し、\(m×n=3,m+n=-4\)を満たす\((m,n)\)を探す。
よく、「掛けて\(3\)、足して\(-4\)になる数を探す」っていう。
掛けて\(3\)になる数の組み合わせは、 \[(1,3),(-1,-3)\] こんな感じ。
この中で足して\(-4\)になる数の組み合わせは、 \[(-1,-3)\] となる。
\((x+m)(x+n)\)に当てはめると\((x-1)(x-3)\)なので、 \[x^2-4x+3=(x-1)(x-3)\] となり、\((x-1)(x-3)=0\)なので、「\(x-1=0\)または\(x-3=0\)」から、\(x=1,3\)という実数解が求まる。
これがそのまま\(x\)座標となり、\(y\)座標は\(0\)となるため、 \[(1,0),(3,0)\] これが答え。
グラフで表すと

こんな感じ。
因数分解は、係数がシンプルで整数の解を持つ場合に便利。
因数分解が難しい場合は、次の「解の公式」を使う方が効率的。

解の公式から求める

2次方程式\(ax^2+bx+c=0\)の実数解を求めるもう一つの方法が解の公式
解の公式は \[x=\frac{-b±\sqrt{b^2-4ac}}{2a}\] こんな感じ。
使い方は、式の数を代入するだけ。
例えば、2次関数\(y=x^2-4x+1\)のグラフと\(x\)軸の共有点の座標を解の公式から求める場合、
\(x^2-4x+1=0\)とし、\(a=1,b=-4,c=1\)を代入する。
となり、\(x=2-\sqrt{3},2+\sqrt{3}\)という実数解が求まる。
これがそのまま\(x\)座標となり、\(y\)座標は\(0\)となるため、 \[(2-\sqrt{3},0),(2+\sqrt{3},0)\] これが答え。
グラフで表すと

こんな感じ。
因数分解から求められる場合でも、解の公式から求めることができる。

例題

例題を解きながら、2次関数における\(x\)軸との共有点の求め方を確認する。

(1)

\(x^2+4x-2=0\)とし、解の公式に\(a=1,b=4,c=-2\)を代入する。
よって、
\(x\)軸との共有点は2個あり、その座標は\((-2-\sqrt{6},0),(-2+\sqrt{6},0)\)
これが答え。
グラフで表すと

こんな感じ。

(2)

\(-2x^2+8x-8=0\)とし、両辺を\(-2\)で割ると\(x^2-4x+4=0\)となる。
\(x^2-4x+4=0\)を因数分解すると
よって、
\(x\)軸との共有点は1個あり、その座標は\((2,0)\)
これが答え。
グラフで表すと

こんな感じ。

(3)

2次関数\(y=x^2-2x+2\)の係数について\(D=b^2-4ac\)より
\(D\)\(=b^2-4ac=(-2)^2-4・1・2=4-8=-4\)<\(0\)
よって、
この関数のグラフと\(x\)軸の共有点はない
これが答え。
グラフで表すと

こんな感じ。

定義を知る

共有点
2つ以上の関数や図形が共通して持つ点
判別式
\(D=b^2-4ac\)

解の公式の

ここが判別式

合わせて読みたい

判別式の使い方

まとめ

判別式\(D\)はあくまで2次方程式の実数解の個数を判別する式。
2次関数のグラフに応用することで\(x\)座標との共有点の個数を調べることが出来る。
共有点の座標は2次方程式の実数解で求めることができる。
2次方程式は
①因数分解を使う
②解の公式を使う

の2通りの解き方で解いていく。

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