場合の数の問題では、計算ミスよりも数え方でつまずくことが多い。
- 同じ場合を2回数えてしまう
- 数え忘れてしまう
- 足すべきところで掛けてしまう
- 掛けるべきところで足してしまう
この辺でよく間違える。
「和の法則」「積の法則」「全体から引く」を使いながら、場合の数の解き方と考え方のコツを確認していく。

2つの事柄\(A,B\)について、\(A\)の起こり方が\(m\)通り、\(B\)の起こり方が\(n\)通りあり、\(A\)と\(B\)が同時には起こらないとき、\(A\)または\(B\)のどちらかが起こる場合の数は
簡単にいうと、同時には起こらない場合を足して数える考え方。
2つの事柄\(A,B\)について、\(A\)の起こり方が\(m\)通りあり、そのそれぞれに対して\(B\)の起こり方が\(n\)通りあるとき、\(A\)かつ\(B\)が起こる場合の数は
簡単にいうと、各場合に対して次の場合を掛けて数える考え方。
実際の問題では、和の法則だけ、積の法則だけを使うことは少なく、両方を組み合わせて考えることが多い。
例えば、大小2個のさいころを投げるとき、目の和が偶数になる場合は何通りかを考える。
目の和が偶数になるのは、(偶数+偶数)または(奇数+奇数)の組み合わせとなる。
(偶数+偶数)の場合、
- 大さいころの偶数が出る目は3通り
- 小さいころの偶数が出る目は3通り

となり、大さいころの目それぞれに対して、小さいころの目が3通りある。

(奇数+奇数)の場合、
- 大さいころの奇数が出る目は3通り
- 小さいころの奇数が出る目は3通り

となり、大さいころの目それぞれに対して、小さいころの目が3通りある。

(偶数+偶数)と(奇数+奇数)は同時には起こらない。

場合の数では、
- 同時には起こらない → 足す
- それぞれに対して次の場合がある → 掛ける

特に、「少なくとも~」「~以上」「~以下」といった条件が出てきたときは、反対の場合を考えられないかを確認してみると解きやすい場合もある。
例えば、コインを5回投げるとき、少なくとも1回表が出る場合は何通りあるかを考える。
まず、「全体」の場合の数を求める。
コイン1回の出方は表と裏の2通り。
1回目のコインの出方は2通りあり、そのそれぞれに対して2回目の出方は2通りある。
同様に、3回目、4回目、5回目についてもそれぞれ2通りある。

次に、「少なくとも1回表が出る」の反対である「1回も表が出ない」場合を考える。
表が1回も出ない場合は、
- 裏裏裏裏裏
「少なくとも1回表が出る」というのは、「全体」から条件を満たさない場合である「1回も表が出ない」を引くことで求められる。
つまり、
よって、求める場合の数は31通りとなる。
樹形図で見ると

こんな感じ。
ベン図で表すなら

こんな感じ。
この問題を直接数えようとすると、
- 表が1回出る場合
- 表が2回出る場合
- 表が3回出る場合
- 表が4回出る場合
- 表が5回出る場合
をそれぞれ数える必要があり、計算が複雑になる。
一方で、反対の場合を考えれば、全体から引くだけで求めることができる。
場合の数では、
- 少なくとも~
- ~以上
- ~以下
☆余事象
ある事象\(A\)に対して、「\(A\)が起こらない」という事象を\(A\)の余事象という。例えば「少なくとも1回表が出る」の余事象は「1回も表が出ない」となる。
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例題を解きながら、場合の数の考え方を確認する。


全体から引くという方針で求めていく。
まず、全体の場合の数を求める。
大、中、小それぞれのさいころの目の出方は6通り。

次に、目の積が3の倍数にならない場合を考える。
目の積が3の倍数にならないためには、どのさいころにも3の倍数が出てはいけない。
3の倍数以外の目は
- 1
- 2
- 4
- 5
の4通り。
つまり、大、中、小それぞれのさいころの3の倍数以外の目の出方は4通り。

これは目の積が3の倍数にならない場合の数なので、
よって、目の積が3の倍数になる場合は

(1)でも見たとおり全体の場合の数は216通り。
次に、目の積が4の倍数にならない場合を考えると、
①目の積が奇数の場合
②目の積が偶数かつ4の倍数でない場合
の2パターンとなる。
①目の積が奇数の場合
奇数の目は
- 1
- 3
- 5
の3通り。
つまり、大、中、小それぞれのさいころの奇数の目の出方は3通り。

なので、積の法則より
\(3×3×3=27\)通り
となる。
②目の積が偶数かつ4の倍数でない場合
\(1\)~\(6\)のさいころの目は、
大、中、小のさいころの目の積が偶数かつ4の倍数でないようになるためには、1個が偶数かつ4の倍数でない数、残りの2個が奇数である必要がある。
大さいころが偶数かつ4の倍数でない数のとき、中、小さいころは奇数となる。
②目の積が偶数かつ4の倍数でない場合
\(1\)~\(6\)のさいころの目は、
- 奇数(3通り)
\[\{1,3,5\}\] - 偶数かつ4の倍数でない数(2通り)
\[\{2,6\}\] - 4の倍数の数(1通り)
\[\{4\}\]
大、中、小のさいころの目の積が偶数かつ4の倍数でないようになるためには、1個が偶数かつ4の倍数でない数、残りの2個が奇数である必要がある。
大さいころが偶数かつ4の倍数でない数のとき、中、小さいころは奇数となる。

中さいころが偶数かつ4の倍数でない数のとき、大、小さいころは奇数となる。

小さいころが偶数かつ4の倍数でない数のとき、大、中さいころは奇数となる。

①目の積が奇数の場合と②目の積が偶数かつ4の倍数でない場合は同時には起こらないので、和の法則より
これは目の積が4の倍数にならない場合の数なので、
よって、目の積が4の倍数になる場合は
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| ある事柄について、起こりうるすべての場合を、もれなく、重複することなく数え上げること | |
| 同時には起こらない場合を足して数える考え方 | |
| それぞれの場合に対して次の場合があるとき、掛けて数える考え方 |
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場合の数では、「和の法則」「積の法則」「全体から引く考え方」を使い分けることが大切。
特に「少なくとも〜」「〜以上」「~以下」といった条件が出てきたら、全体から引く方が解きやすいということを意識したい。
公式を覚えるよりも、どの考え方を使うか見極めることが大事。
「足すのか」「掛けるのか」「全体から引くのか」を意識しながら問題演習を行うことで、場合の数の問題にも対応しやすくなる。
すうがくのいえ 