因数分解が他の計算と違うところは、「考える」ということをしなくてはならないところにあると思う。
もちろん、他の問題でも計算するために考えなくてはならない。
でも、因数分解はまた違った角度からの思考が必要になる。
プラモデルで例えると、展開が組み立て作業、因数分解が分解作業となる。
因数分解に関しては、あらかじめ完成してあるプラモデルを、元の番号の配置にパーツを壊さず戻す作業のように、単純な組み立て作業ではなく、分解作業になる。
組み立て方が分かっていなくては、分解するのに相当苦労する。
逆に言えば、組み立て方が分かっていれば、分解がだいぶ楽になる。
つまり、展開の公式が分かっていなくては、因数分解するのに相当苦労する。
逆に言えば、展開の公式を分かっていれば、因数分解がだいぶ楽になる。

展開は、( )を外す作業のこと。
因数分解とは、1つの多項式を、1次以上の多項式の積の形に変形すること。
ん?
よくわからん。
噛み砕いていうと、因数分解は足し算から掛け算にすること。
展開が、( )を外す作業のこと。

因数分解は、展開の逆バージョン。

掛け算の形になった状態のそれぞれの式を「因数」という。
因数の係数が、数学Ⅰでは範囲が「有理数」と決められている。
だから、展開は( )を外す作業なので、( )があればいつでもできるけど、
因数分解は、掛け算の形に変形できないこともあるから、
いつでも因数分解できるとは限らない。

こういう式は、因数分解できない。
数学Ⅱになると「虚数」とか「複素数」とかいうのを使って、因数分解できるようになる。

足し算から掛け算にする最も基本的な因数分解、例えば上の式だったら、「n」でくくることができる。

こんな感じに。
これが基本の因数分解。
ある特定の数字とか文字でくくることは因数分解をしていたということ。
足し算から掛け算に式を変形したので因数分解。
そして、それぞれ名前がある。

多項式の中で、各項の共通な因数を共通因数という。

これが基本の因数分解。
出てくる言葉たち。
展開 | ( )を外す作業のこと |
因数分解 | 1つの多項式を、1次以上の多項式の積の形に変形すること |
因数 | 因数分解後の、積を作っている各式 |
有理数 | 二つの整数を使って分数で表せる数のこと |

展開が組み立て作業、( )を外す作業。
因数分解が分解作業、足し算から掛け算にすること。
展開の公式が分かっていなくては、因数分解するのに相当苦労する。
逆に言えば、展開の公式を分かっていれば、因数分解がだいぶ楽になる。
つまずく単元だと思うけど、因数分解ができるようになれば、数学でできることが一気に広がる。