方程式とは、変数を含む等式のことで、変数の値を求めることを目的としている。
例えば、「\(x+2=5\)」は方程式で、解は\(x=3\)という感じ。
1次式とは、変数の最も次数の高い項の次数が「1」の式ということ。
つまり、2乗や3乗の項を含まない「\(2x+3\)」「\(x-y+z\)」こんな感じの式のこと。
1次式を等式で表したものを1次方程式と呼ぶ。
例えば、さっきの「\(x+2=5\)」は1次方程式。
この方程式が複数集まったらどうなるのか考えてみる。

連立方程式を解くことで同時に満たす解を求めることができる。
例えば、\(x+y=5\)と\(2x-y=1\)の2つの方程式を同時に満たす\(x\)と\(y\)が存在するとき、\(x+y=5\)と\(2x-y=1\)は連立方程式ということになる。
連立方程式は

こんな感じに表す。

解く方法としては「代入法」「消去法」の2種類がある。
まず代入法ついて考えていく。
代入法は、1つの式から変数を別の変数で表して、他の式に代入して解く手法。
まず、1つの式を変形し、1つの変数を他の変数で表現する。


\(y=5-x=5-2=\)\(3\)
これで、\(x=2\)\(,\)\(y=3\)という解を求めることができた。
次に消去法について考えていく。
消去法は、式同士を加減して特定の変数を消して、残った式から解を求める手法。
まず、必要に応じ変数の係数を揃える。

次に、式を足すか引くかして、1つの変数を消去する。
揃っているのは\(y\)の係数なので\(y\)を消去するように2つの式を足す。
筆算でやると分かりやすい。


代入法でも消去法でも同じ答えになる。
式の形によって代入法と消去法を使い分けていきたい。

さっきやったような

連立方程式の定義に合わせて言うなら、2つの変数を含む2つの式を同時に満たす解を求めるものを連立2元1次方程式と呼ぶ。
2元というのは2つの変数という意味らしい。
同じように考えれば、連立3元1次方程式とは、3つの変数を含む3つの式を同時に満たす解を求めるもの。

1次方程式なので、2乗や3乗は出てこない。
連立3元1次方程式は、さっきの代入法と消去法を使って3つの変数を1つずつ確定していくことで解くことができる。
大体の問題が消去法で解くことが出来るので消去法で解いていく。
とりあえず番号を振る。

この場合、\(z\)の係数が揃っているのでそのまま進める。
次に、式を足すか引くかして、1つの変数を消去する。
揃っているのは\(z\)の係数なので①-②,①-③で\(z\)を消去する。

④と⑤を合わせて連立2元1次方程式として解く。

この場合、\(y\)の係数が揃っているのでそのまま進める。
式を足すか引くかして、1つの変数を消去する。
揃っているのは\(y\)の係数なので④-⑤で\(y\)を消去する。



よって答えは

こんな感じ。
☆変数の数と式の数は同じ
変数が1つのときは1つの方程式、変数が2つのときは2つの方程式、変数が3つのときは3つの方程式が必要になる。変数の数だけ方程式を連立させることで一意の解に定まる。例えば、\(x-y+z=16\)と\(16x+4y+z=-14\)の2つの方程式しかない場合、消去法により\(-3x-y=6\)と求めたとする。対応する\(x\)と\(y\)は\((x,y)=(0,-6),(1,-9),(-2,0),(\frac{1}{3},-7)\)・・・と変数が自由に動くことが出来るため、解が無限に存在することになる。もう1つ\(25x+5y+z=-8\)という方程式を連立させることによって、自由度が無くなり、\(x=2,y=-12,z=2\)という一意の解に定まる。
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例題を解きながら、連立3元1次方程式の解き方を確認する。

とりあえず番号を振る。

①を変形させる。


②と④を連立させる。




よって答えは

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どんな数にでもなり得る文字のこと。変化する数。\(x\)とか\(y\)とかとか。 | |
変数を含む等式 | |
変数の最も次数の高い項の次数が「1」の式 | |
等式で表した1次式 | |
複数の変数を含む複数の方程式 | |
3つの変数を持つ3つの1次方程式 | |
1つの式から変数を別の変数で表して、他の式に代入して解く手法 | |
式同士を加減して特定の変数を消して、残った式から解を求める手法 |
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連立3元1次方程式は、3つの変数を3つの式で解くもの。
代入法と消去法を駆使して答えを導き出したい。