数字を選んだり、物を並べたりするとき、全部で何通りあるかを考えたい場面はよくある。
そのとき、場合を分けて足し合わせることもあれば、順番に選んで掛け合わせることもある。
場合の数では、この「足す」「掛ける」の考え方がとても重要になる。

2つの事柄\(A,B\)について、\(A\)の起こり方が\(m\)通り、\(B\)の起こり方が\(n\)通りあり、\(A\)と\(B\)が同時には起こらないとき、\(A\)または\(B\)のどちらかが起こる場合の数は
\(m+n\)通り
となることを和の法則という。
簡単にいうと、同時には起こらない場合を足して数える考え方。
例えば、さいころ1個の出る目は何通りあるかを考えると、
偶数と奇数は同時には起こらないので、和の法則より\(3+3=6\)通り
となる。
この和の法則は、3つ以上の事柄についても同様に成り立つ。
例えば、大小2個のさいころを投げるとき、目の和が\(7\)以上になる場合は何通りあるかを考えると、\(1+2+3+4+5+6=21\)通り
となる。
簡単にいうと、同時には起こらない場合を足して数える考え方。
例えば、さいころ1個の出る目は何通りあるかを考えると、
- 偶数の目が出る場合は3通り
- 奇数の目が出る場合は3通り
偶数と奇数は同時には起こらないので、和の法則より
この和の法則は、3つ以上の事柄についても同様に成り立つ。
例えば、大小2個のさいころを投げるとき、目の和が\(7\)以上になる場合は何通りあるかを考えると、
- 大さいころが\(1\)のとき小さいころは\(6\)の1通り
- 大さいころが\(2\)のとき小さいころは\(5,6\)の2通り
- 大さいころが\(3\)のとき小さいころは\(4,5,6\)の3通り
- 大さいころが\(4\)のとき小さいころは\(3,4,5,6\)の4通り
- 大さいころが\(5\)のとき小さいころは\(2,3,4,5,6\)の5通り
- 大さいころが\(6\)のとき小さいころは\(1,2,3,4,5,6\)の6通り
☆集合で表せる
事柄\(A,B\)の起こる場合の全体をそれぞれ集合\(A,B\)で表すと
\(A∩B=\varnothing\) のとき \(n(A∪B)=n(A)+n(B)\)
が成り立つ。

2つの事柄\(A,B\)について、\(A\)の起こり方が\(m\)通りあり、そのそれぞれに対して\(B\)の起こり方が\(n\)通りあるとき、\(A\)かつ\(B\)が起こる場合の数は
\(mn\)通り
となることを積の法則という。
簡単にいうと、各場合に対して次の場合を掛けて数える考え方。
例えば、大小2個のさいころを投げるとき、目の出方は何通りあるかを考えると、\(6×6=36\)通り
となる。
この積の法則は、3つ以上の事柄についても同様に成り立つ。
例えば、さいころを3回投げるとき、目の出方は何通りあるかを考えると、\(6×6×6=216\)通り
となる。
簡単にいうと、各場合に対して次の場合を掛けて数える考え方。
例えば、大小2個のさいころを投げるとき、目の出方は何通りあるかを考えると、
- 大きなさいころの目の出方は6通り
- それぞれに対して、小さなさいころの目の出方は6通り
この積の法則は、3つ以上の事柄についても同様に成り立つ。
例えば、さいころを3回投げるとき、目の出方は何通りあるかを考えると、
- 1回目の目の出方は6通り
- それぞれに対して、2回目の目の出方は6通り
- さらにまたそれぞれに対して、3回目の目の出方は6通り
-1024x197.png)
例題を解きながら、和の法則や積の法則の使い方を確認する。


100円硬貨の枚数で場合分けして考える。
①100円を4枚使う
残りは0円。1通り
②100円を3枚使う
残りは100円。3通り
③100円を2枚使う
残りは200円。5通り
④100円を1枚使う
残りは300円。7通り
⑤100円を0枚使う
残りは400円。9通り
①②③④⑤は同時に起こらないので、和の法則より
\(1+3+5+7+9=25\)
よって
25通り
これが答え
①100円を4枚使う
残りは0円。
- 50円も10円も0枚
残りは100円。
- 50円を2枚使って残りは10円を0枚
- 50円を1枚使って残りは10円を5枚
- 50円を0枚使って残りは10円を10枚
残りは200円。
- 50円を4枚使って残りは10円を0枚
- 50円を3枚使って残りは10円を5枚
- 50円を2枚使って残りは10円を10枚
- 50円を1枚使って残りは10円を15枚
- 50円を0枚使って残りは10円を20枚
残りは300円。
- 50円を6枚使って残りは10円を0枚
- 50円を5枚使って残りは10円を5枚
- 50円を4枚使って残りは10円を10枚
- 50円を3枚使って残りは10円を15枚
- 50円を2枚使って残りは10円を20枚
- 50円を1枚使って残りは10円を25枚
- 50円を0枚使って残りは10円を30枚
残りは400円。
- 50円を8枚使って残りは10円を0枚
- 50円を7枚使って残りは10円を5枚
- 50円を6枚使って残りは10円を10枚
- 50円を5枚使って残りは10円を15枚
- 50円を4枚使って残りは10円を20枚
- 50円を3枚使って残りは10円を25枚
- 50円を2枚使って残りは10円を30枚
- 50円を1枚使って残りは10円を35枚
- 50円を0枚使って残りは10円を40枚

まず、\(7200\)を素因数分解する。
\[7200=2^5×3^2×5^2\]
約数を作るとき、
これらを組み合わせることで約数ができるので、積の法則より約数の個数を求めることができる。 \[6×3×3=54\] 約数は、各素因数の指数を組み合わせて作られる。
そのため、約数の和は、それぞれの素因数について\(0\)乗から最大の指数までを足し、それらを掛け合わせることで求められる。
\(\begin{array}{l}\;\;\;\: (2^0+2^1+2^2+2^3+2^4+2^5 )×(3^0+3^1+3^2 )×(5^0+5^1+5^2 )\\ =(1+2+4+8+16+32)×(1+3+9)×(1+5+25)\\ =63×13×31\\ =25389 \end{array}\)
よって約数の個数は54個
約数の和は\(25389\)
これが答え。
- \(2^0,2^1,2^2,2^3,2^4,2^5\)の6通り
- \(3^0,3^1,3^2\)の3通り
- \(5^0,5^1,5^2\)の3通り
これらを組み合わせることで約数ができるので、積の法則より約数の個数を求めることができる。 \[6×3×3=54\] 約数は、各素因数の指数を組み合わせて作られる。
そのため、約数の和は、それぞれの素因数について\(0\)乗から最大の指数までを足し、それらを掛け合わせることで求められる。
\(\begin{array}{l}\;\;\;\: (2^0+2^1+2^2+2^3+2^4+2^5 )×(3^0+3^1+3^2 )×(5^0+5^1+5^2 )\\ =(1+2+4+8+16+32)×(1+3+9)×(1+5+25)\\ =63×13×31\\ =25389 \end{array}\)
よって
-1024x218.png)
| ある事柄について、起こりうるすべての場合を、もれなく、重複することなく数え上げること | |
| 同時には起こらない場合を足して数える考え方 | |
| 各場合に対して次の場合を掛けて数える考え方 |
-1024x691.png)
場合の数では、起こりうるすべての場合を、もれなく重複なく数えることが大切。
和の法則では、同時には起こらない場合を足し合わせて考える。
積の法則では、各場合が順番に起こる場合を掛け合わせて考える。
硬貨の支払い方法のように場合分けして数える問題では和の法則が使われ、約数の個数のように組み合わせを考える問題では積の法則が使われる。
問題では、場合分けして考えるべきか、順番に選んでいくべきかを整理することで、正しく場合の数を求められるようになる。
また、全体から不要な場合を引くという考え方(余事象)を使うと、場合の数を簡単に求められることもある。
すうがくのいえ 