計算で使う数字にはいろんなものがある。
それらの数字にはいろんな性質があって、いろんな分類をすることができる。
数学Ⅰで扱う数字の範囲は「実数」というもの。
実数は、「有理数」と「無理数」に分けることができる。
有理数は、「整数」と「有限小数」と「無限小数」に分けることができる。
整数は、「自然数(正の整数)」と「0」と「負の整数」に分けることができる。
とりあえず、順番に見ていこう。

まずは「実数」というもの。
実数とは、有理数と無理数を合わせた、数直線上の点で表すことのできる数のこと。
実数は「存在するすべての数」とも言われるけど、ちょっと抽象的すぎる定義で、あまり好きじゃない。
まあ、そもそも数学がだいぶ抽象的な学問。
数学Ⅱになれば、実数に対して「虚数」というのを「複素数」の単元で扱うようになる。
「存在するすべての数」という実数に対して、「想像上の数」という抽象の中の抽象的なイメージの中のお話。
とりあえず今はそういうのがあるんだ~っていう感じで置いておいておく。

有理数とは、分数の形で表すことができる数。

こういうのは全部有理数。
有理数は、「整数」「有限小数」「循環小数」に分けることができる。

整数とは、0と、0に次々1を足した数と、0から次々1を引いた数。
少数のない数。
その中でも
0よりも大きい数を自然数(正の整数)、
0よりも小さい数を負の整数と呼ぶ。

有理数でもあるから、整数はすべて分数の形で表すことができる。

こういうのを有限小数という。
有限小数とは、終わりのある少数のこと。
有理数でもあるから、有限小数はすべて分数の形で表すことができる。

こういうのを循環小数という。
循環小数とは、終わりのない循環する少数のこと。
有限小数に対して無限小数。
有理数でもあるから、循環小数はすべて分数の形で表すことができる。

「有理数」に対して「無理数」というのがある。
無理数とは、終わりのない循環しない少数のこと。
有限小数に対して無限小数。
有理数が分数で表すことができるのに対して、無理数は分数じゃ表せない。
無理数は全部、終わりがない少数で、循環しない少数で、分数で表すことができない。

実数全体のイメージ。
イメージなので、正確には合ってないかもしれないけど、あくまでイメージで。


それぞれの数字には個性がある。
知らなきゃ計算できないわけではない。
でもそれぞれの個性を知っていれば、数字に対する視野が広がる。
数字に対する視野が広がることで、計算の選択肢も広がり、より簡単な計算方法を思いつくことができるようになる。