【2次関数の決定】根ってなに?根から解く

2次関数の決定には主に3種類の式の形を使う。
1.一般形:\(y=ax^2+bx+c\)
2.頂点形:\(y=a(x-p)^2+q\)
3.因数分解形:\(y=a(x-r)(x-s)\)
\(x^2\)の係数\(a\)と根がわかっている場合頂点の\(y\)座標と根がわかっている場合因数分解形から求めるのが基本となる。

根…?

根ってなに?

根(こん)とは、多項式\(f(x)\)において\(f(a)=0\)を満たす値\(a\)のこと
言い換えると、未知数\(x\)の多項式方程式\(f(x)=0\)の解のこと
また、多項式関数の\(x\)切片のこと
わかりにきぃ。
文字通りと言えば文字通りだけど、グラフで見ると少しわかりやすい。
例えば、\(y=x^2-2x\)の関数だと、\(y=(x-1)^2-1\)なので、
というグラフになる。
\(y=0\)のとき、\(x^2-2x=0\)という方程式になり、解くと\(x=0,2\)になる。
\(y=0\)のときの\(x\)の値は\(x\)軸との交点ということになる。
この\(0\)と\(2\)が
\(y\)軸の\(0\)から根っこのように生える感じ。
因数分解形\(y=a(x-r)(x-s)\)で表すと、 \[a=1,r=0,s=1\] となり、\(y=x(x-1)\)となる。
2次関数においてが分かっている場合、2つの根の中点によって頂点の\(x\)座標を求めることができる。
\(0\)と\(2\)が根の場合、 \[\frac{0+2}{2}=1\] となり、頂点の\(x\)座標が\(1\)ということが分かる。

aと根がわかっている場合

2次関数を決定するのに、\(x^2\)の係数\(a\)と根がわかっている場合、因数分解形を使って求める。
平行移動では\(a\)が一定のままなので、\(y=-2x^2\)から\(a=-2\)ということが分かる。
さらに、2点\((-2,0),(3,0)\)を通るので、根\(r=-2,s=3\)ということも分かる。
\(a=-2,r=-2,s=3\)を因数分解形\(y=a(x-r)(x-s)\)に代入する。 \[y=a(x-r)(x-s)\] \[y=-2(x+2)(x-3)\] これが答え。
展開して \[y=-2x^2+2x+12\] これでも正解。

頂点のy座標と根がわかっている場合

2次関数を決定するのに、頂点の\(y\)座標と根がわかっている場合、因数分解形を使って求める。
頂点\((p,q)\)において\(q=4\)ということが分かる。
根が分かっている場合、2つの根の中点によって頂点の\(x\)座標を求めることができる。
\(1\)と\(5\)が根なので、 \[p=\frac{1+5}{2}=\frac{6}{2}=3\] となり、頂点\((3,4)\)ということが分かる。
\(r=1,s=5,x=3,y=4\)を因数分解形\(y=a(x-r)(x-s)\)に代入して\(a\)を求める。
\(a=-1,r=1,s=5\)を因数分解形\(y=a(x-r)(x-s)\)に代入する。 \[y=a(x-r)(x-s)\] \[y=-(x-1)(x-5)\] これが答え。
展開して \[y=-x^2+6x-5\] これでも正解。

例題

例題を解きながら、2次関数の決定のやり方を確認する。

例題1

\(x^2\)の係数\(a\)と根がわかっているので、因数分解形を使って求める。
平行移動では\(a\)が一定のままなので、\(y=\frac{1}{2}x^2\)から\(a=\frac{1}{2}\)ということが分かる。
2点\((0,0),(6,0)\)を通るので、根\(r=0,s=6\)ということも分かる。
\(a=\frac{1}{2},r=0,s=6\)を因数分解形\(y=a(x-r)(x-s)\)に代入する。 \[y=a(x-r)(x-s)\] \[y=\frac{1}{2}x(x-6)\] これが答え。
展開して \[y=\frac{1}{2}x^2-3x\] これでも正解。

例題2

頂点の\(y\)座標と根がわかっているので、因数分解形を使って求める。
頂点\((p,q)\)において\(q=-8\)ということが分かる。
\(-1\)と\(3\)が根なので、 \[p=\frac{-1+3}{2}=\frac{2}{2}=1\] となり、頂点\((1,-8)\)ということが分かる。
\(r=-1,s=3,x=1,y=-8\)を因数分解形\(y=a(x-r)(x-s)\)に代入して\(a\)を求める。
\(a=2,r=-1,s=3\)を因数分解形\(y=a(x-r)(x-s)\)に代入する。 \[y=a(x-r)(x-s)\] \[y=2(x+1)(x-3)\] これが答え。
展開して \[y=2x^2-4x-6\] これでも正解。

定義を知る

2次関数の決定
与えられた条件をもとに2次関数の具体的な式を求めること
1.一般形
\(y=ax^2+bx+c\)
係数\((a,b,c)\)を使って2次関数を表す最も汎用的な形
2.頂点形
\(y=a(x-p)^2+q\)
頂点の位置が明確で、グラフの形状を把握しやすい形
3.因数分解形
\(y=a(x-r)(x-s)\)
根(\(x\)軸との交点)がわかりやすい形
根(こん)
多項式\(f(x)\)において\(f(a)=0\)を満たす値\(a\)のこと。
未知数\(x\)の多項式方程式\(f(x)=0\)の解のこと。
多項式関数の\(x\)切片のこと。

まとめ

2次関数の決定には
1.一般形:\(y=ax^2+bx+c\)
2.頂点形:\(y=a(x-p)^2+q\)
3.因数分解形:\(y=a(x-r)(x-s)\)
の3種類が主に使われる。
そのうち、\(x^2\)の係数\(a\)と根がわかっている場合頂点の\(y\)座標と根がわかっている場合に、因数分解形から求めるのが基本と覚えておきたい。
\(x\)軸との交点を根(こん)と呼ぶことも押さえておきたい。

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