2次関数の決定には主に3種類の式の形を使う。
1.一般形:\(y=ax^2+bx+c\)
2.頂点形:\(y=a(x-p)^2+q\)
3.因数分解形:\(y=a(x-r)(x-s)\)
この中でも「一般形」と「頂点形」を特によく使う。
放物線の形を決めるために必要な情報が何かを見極めて、最適な形を選ぶのがコツ。

・3点の座標がわかっている場合
・\(x^2\)の係数\(a\)と2点がわかっている場合
・3点が与えられた場合
3つの点を\(y=ax^2+bx+c\)に代入して、\(a,b,c\)を求める連立3元1次方程式を作る。
・\(a\)がわかっていて2点が与えられた場合
2点を\(y=ax^2+bx+c\)に代入して、\(b,c\)を求める連立2元1次方程式を作る。
例えば、点\((0,1),(1,3),(2,5)\)が与えられたら、一般形\(y=ax^2+bx+c\)の係数\((a,b,c)\)を求めるために、各点を式に代入する。
点\((0,1)\):\(y=a・0^2+b・0+c\)→\(c=1\)
点\((1,3)\):\(y=a・1^2+b・1+c\)→\(a+b+c=3\)
点\((2,5)\):\(y=a・2^2+b・2+c\)→\(4a+2b+c=5\)
\(c=1\)を代入して連立方程式を解くと、\(a=1,b=1\)になり、\(y=x^2+x+1\)が求まる。

頂点の位置が明確で、グラフの形状を把握しやすい形。
・軸\((x=p)\)と2点がわかっている場合
・頂点と1点がわかっている場合
・軸と2点が与えられた場合
\(p\)と2点を\(y=a(x-p)^2+q\)に代入し、\(a,q\)を求める連立2元1次方程式を作る。
・頂点と1点が与えられた場合
頂点\((p,q)\)を式に使い、1点を代入して\(a\)を求める。
例えば、頂点が\((1,2)\)で点\((3,6)\)を通るとき、頂点\((p,q)=(1,2)\)を\(y=a(x-p)^2+q\)に使い、点\((3,6)\)を代入する。
\(y=a(x-p)^2+q\)→\(y=a(x-1)^2+2\)→\(6=4a+2\)→\(a=1\)
よって\(y=(x-1)^2+2\)が求まる。

・\(x^2\)の係数\(a\)と根がわかっている場合
・頂点の\(y\)座標と根がわかっている場合
・\(a\)と根が与えられた場合
\(r,s\)を代入し、必要なら展開することで解く。
・頂点の\(y\)座標と根が与えられた場合
頂点の\(x\)座標は根の平均\(\frac{r+s}{2}\)なので、これを利用して\(a\)を求める。
例えば、根が\(x=1,3\)で点\((2,2)\)を通るとき、根\(r=1,s=3\)を\(y=a(x-r)(x-s)\)に使い、点\((2,2)\)を代入する。
\(y=a(x-r)(x-s)\)→\(y=a(x-1)(x-3)\)→\(2=-a\)→\(a=-2\)
よって\(y=-2(x-1)(x-3)\)が求まる。
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与えられた条件をもとに2次関数の具体的な式を求めること | |
\(y=ax^2+bx+c\) 係数\((a,b,c)\)を使って2次関数を表す最も汎用的な形 |
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\(y=a(x-p)^2+q\) 頂点の位置が明確で、グラフの形状を把握しやすい形 |
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\(y=a(x-r)(x-s)\) 根(\(x\)軸との交点)がわかりやすい形 |
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3つの変数を持つ3つの1次方程式 |
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1.一般形:\(y=ax^2+bx+c\)
2.頂点形:\(y=a(x-p)^2+q\)
3.因数分解形:\(y=a(x-r)(x-s)\)
の3種類が主に使われる。
その中でも「一般形」と「頂点形」を特によく使う。
「一般形」と「頂点形」の形と特徴だけでも覚えておきたい。
それぞれの特徴を覚えることで、条件に合わせて使い分けられるようになる。