【2次不等式】絶対値を含む2次不等式の解き方

不等式の中に絶対値が入ると少し見慣れない形になる。
だけど、基本的な考え方は今までと同じ。
絶対値を外して場合分けしてあげれば、あとは2次不等式を解く作業に持ち込める。
とにかく、絶対値を外すことを考えるのが大事。

絶対値ってなんだっけ?

絶対値とは点と点との距離のこと。

基本的には原点からの距離と考える。
絶対値は記号を外すとプラスになるという性質を持っている。
絶対値記号の中がプラスのとき、そのまま絶対値記号をはずし、
絶対値記号の中がマイナスのとき、絶対値記号の中に\(-1\)をかける。
\(A\)≧\(0\) のとき \(|A|=A\)
\(A\)<\(0\) のとき \(|A|=-A\)
こんな感じ。

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絶対値とは?意味と外し方 また、絶対値を含む不等式には

\(a\)>\(0\)のとき
不等式\(|x|\)<\(a\)の解は\(-a\)<\(x\)<\(a\)
不等式\(|x|\)>\(a\)の解は\(x\)<\(-a,a\)<\(x\)

という法則がある。
\(|x|\)≦\(a,|x|\)≧\(a\)のときも同様。

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絶対値を含む不等式

絶対値を含む2次不等式

絶対値を含む2次不等式を解いていくとき、絶対値を含む不等式と同様に

  • 右辺が正の数のとき
  • 右辺が正の数とは限らないとき

で解き方が少し変わる。

右辺が正の数のとき

右辺が正の数のとき、つまり\(a\)>\(0\)のとき

不等式\(|x|\)<\(a\)の解は\(-a\)<\(x\)<\(a\)
不等式\(|x|\)>\(a\)の解は\(x\)<\(-a,a\)<\(x\)

という法則を使う。
例えば、\(|x^2-3|\)>\(2\)の場合、右辺が\(2\)という正の数なので
不等式\(|x|\)>\(a\)の解は\(x\)<\(-a,a\)<\(x\)より
\(x^2-3\)<\(-2\) または \(2\)<\(x^2-3\)
となり、それぞれ2次不等式を解いていく。
①\(-1\)<\(x\)<\(1\)または②\(x\)<\(-\sqrt{5},\sqrt{5}\)<\(x\)を数直線で確認すると
こんな感じになるので
\(x\)<\(-\sqrt{5},-1\)<\(x\)<\(1,\sqrt{5}\)<\(x\)
これが答え。
\(|x^2-3|\)>\(2\)について\(f(x)=|x^2-3|,g(x)=2\)とおいて\(f(x)\)>\(g(x)\)という関係をグラフに表してみると

こんな感じ。
絶対値を含む不等式の法則が使えるときは、なるべく使って簡単に解いていきたい。

右辺が正の数とは限らないとき

右辺が正の数とは限らないとき、つまり\(a\)<\(0\)のとき
不等式\(|x|\)<\(a\)の解は\(-a\)<\(x\)<\(a\)
不等式\(|x|\)>\(a\)の解は\(x\)<\(-a,a\)<\(x\)
という法則は使えない
例えば、\(|2x^2-3x-5|\)<\(x+1\)の場合、右辺が\(x+1\)と正の数とは限らないので、上の様な法則は使えない。
なので、絶対値の性質
\(A\)≧\(0\) のとき \(|A|=A\)
\(A\)<\(0\) のとき \(|A|=-A\)
に沿って

・\(2x^2-3x-5\)≧\(0\)のとき\(|2x^2-3x-5|=2x^2-3x-5\)
・\(2x^2-3x-5\)<\(0\)のとき\(|2x^2-3x-5|=-(2x^2-3x-5)\)

と場合分けをして考えなければならない。
\(2x^2-3x-5=(2x-5)(x+1)\)より
\(2x^2-3x-5\)≧\(0\)は\(x\)≦\(-1,\frac{5}{2}\)≦\(x\)
\(2x^2-3x-5\)<\(0\)は\(-1\)<\(x\)<\(\frac{5}{2}\)
となる。
改めて整理すると

・\(x\)≦\(-1,\frac{5}{2}\)≦\(x\)のとき\(|2x^2-3x-5|=2x^2-3x-5\)
・\(-1\)<\(x\)<\(\frac{5}{2}\)のとき\(|2x^2-3x-5|=-(2x^2-3x-5)\)

という場合分けになるので、それぞれ解いていく。
①\(\frac{5}{2}\)≦\(x\)<\(3\)または②\(2\)<\(x\)<\(\frac{5}{2}\)を数直線で確認すると
こんな感じになるので
\(2\)<\(x\)<\(3\)
これが答え。
\(|2x^2-3x-5|\)<\(x+1\)について\(f(x)=|2x^2-3x-5|,g(x)=x+1\)とおいて\(f(x)\)<\(g(x)\)という関係をグラフに表してみると

こんな感じ。
場合分けをしたときの範囲を正確に判断していきたい。

例題

例題を解きながら、絶対値を含む2次不等式の解き方を確認する。

(1)

不等式\(|x|\)<\(a\)の解は\(-a\)<\(x\)<\(a\)となるので
\(|x^2-x-3|\)≦\(3\)の解は\(-3\)≦\(x^2-x-3\)≦\(3\)となる。
複合不等式\(-3\)≦\(x^2-x-3\)≦\(3\)は\(-3\)≦\(x^2-x-3\)かつ\(x^2-x-3\)≦\(3\)という意味。
それぞれの不等式を分けて解く。
①\(x\)≦\(0,1\)≦\(x\)かつ②\(-2\)≦\(x\)≦\(3\)を数直線で確認すると
こんな感じになるので
\(-2\)≦\(x\)≦\(0,1\)≦\(x\)≦\(3\)
これが答え。
\(|x^2-x-3|\)≦\(3\)について\(f(x)=|x^2-x-3|,g(x)=3\)とおいて\(f(x)\)≦\(g(x)\)という関係をグラフに表してみると

こんな感じ。

(2)

\(x^2-2x-3=(x+1)(x-3)\)より \(x^2-2x-3\)≧\(0\)は\(x\)≦\(-1,3\)≦\(x\)
\(x^2-2x-3\)<\(0\)は\(-1\)<\(x\)<\(3\)
となる。
整理すると

・\(x\)≦\(-1,3\)≦\(x\)のとき\(|x^2-2x-3|=x^2-2x-3\)
・\(-1\)<\(x\)<\(3\)のとき\(|x^2-2x-3|=-(x^2-2x-3)\)

という場合分けになるので、それぞれ解いていく。
①\(x\)≦\(-2,3\)≦\(x\)または②\(0\)≦\(x\)<\(3\)を数直線で確認すると
こんな感じになるので
\(x\)≦\(-2,0\)≦\(x\)
これが答え。
\(|x^2-2x-3|\)≧\(3-x\)について\(f(x)=|x^2-2x-3|,g(x)=3-x\)とおいて\(f(x)\)<\(g(x)\)という関係をグラフに表してみると

こんな感じ。

定義を知る

絶対値
点と点との距離のこと。
基本的には原点からの距離。
絶対値を含む不等式
\(a\)>\(0\)のとき
不等式\(|x|\)<\(a\)の解は\(-a\)<\(x\)<\(a\)
不等式\(|x|\)>\(a\)の解は\(x\)<\(-a,a\)<\(x\)
2次不等式
\(ax^2+bx+c\)>\(0\)
\(ax^2+bx+c\)<\(0\)
\(ax^2+bx+c\)≧\(0\)
\(ax^2+bx+c\)≦\(0\)
(\(a,b,c\)は定数、\(a≠0\))
複合不等式
2つ以上の不等号を組み合わせて、同時に成り立つ複数の条件を一つの不等式で表したもの
例:\(-3\)≦\(x^2-x-3\)≦\(3\)

まとめ

絶対値の性質を理解していれば、絶対値を含む2次不等式は場合分けをすることで解くことができると分かる。
範囲の条件では、「または」と「かつ」の使い分けが重要となる。
場合分けをすると、もともとあったものを分けて考えるので最終的に合わせるので「または」。
複合不等式は「一つの式で2つの条件を同時に満たす」ので「かつ」。
数直線で範囲の確認をする時は特に注意したい。
グラフから範囲をイメージできるようになると、式が表す意味を図と対応づけて理解できるようになり、問題への応用力も高まる。

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